メキシコって本当に治安悪いの?行ってみて初めてわかったこと


陽気な国民性の一方で「麻薬」「マフィア」といったネガティブなイメージの強い南米の国、メキシコ。外務省のHPを覗けば注意喚起を促す文言が掲載されており、その治安の悪さは何となく聞いたことのある人は多いのではないでしょうか。しかし百聞は一見に如かず、実際に訪れてみれば意外な事実がわかるかもしれません。

意外?観光大国、メキシコ!


メキシコに行ってまず驚くことは、世界有数の治安の悪さにも関わらず意外にも観光客が多いという事です。それもそのはず、メキシコ政府の発表によれば2014年の観光客数は2910万人であり、立派な観光大国なのです。自然が豊かで歴史も深いメキシコは観光業が主な収入源であり、観光客の安全性を確保するために近年は行政が治安改善に力を入れて様々な施策を行っています。観光地の舗装や街灯の設置、警察官の増員、また公共交通機関の整備によって観光客でも安全に街を出歩けるよう努めています。
確かにメキシコの犯罪発生率は高く、警戒すべき国であることは間違いないのですが、最近は観光客よりもむしろ国内の富裕者層を狙った強盗や誘拐といった犯罪が増加しているようです。もちろん、だからといって観光客の安全が確保されているわけではありませんから、気を付けるに越したことはないでしょう。

アートな街、パチューカ(Pachuca)


実際に、政府のテコ入れによって復活を果たした街があります。それはメキシコ中央部に位置し、メキシコ最古のサッカーチームCFパチューカの本拠地としても知られるパチューカという街です。一昔前は経済状況が良いとは言えず治安が悪いことで有名でしたが、この状況を改善すべくメキシコ政府は約2万平方キロメートルに及ぶ居住地区の壁をレインボーカラーに塗り替えたのです。このプロジェクトを依頼されたのは「German Crew」というメキシコのストリートアーティスト集団でした。彼らは約5ヶ月をかけて1800人以上が住む街全体を1つの芸術作品に仕上げ、街を美しくよみがえらせました。それだけでなく街には新たな雇用が生まれ、犯罪率は低下し殺伐としていた街に活気が戻り、“世界一カラフルな街”として観光客も呼び寄せています。
このように、政府の尽力によってメキシコの観光業が盛り上がりを見せているのです。

大事なのは「知識」!


メキシコを実際に訪れた人は事前に聞いていたよりも明るい印象を受けることが多いようですが、それはたまたま比較的治安の良い街に訪れたからかもしれません。日本でもそうであるように、治安の良し悪しは場所によって大きく変わります。具体的には、アメリカ国境付近は麻薬にまつわるトラブルの頻発地帯であり、最も治安の悪い場所として知られています。貧困層の多い地域では犯罪発生率は上がりますし、マフィアの住んでいるような地域もありますので事前にチェックしておいた方が得策でしょう。また、観光客が最も遭いやすい犯罪は窃盗(置き引き、車上荒らし、すり、ひったくり)であり、犯罪発生場所として多いのが路上や交通機関での移動中などです。長時間バスに乗る場合にはセキュリティの確かな特等を選ぶようにし、タクシーは流しではなくホテルやシティオという無線タクシーを選ぶなど注意が必要です。また、犯罪が起こりやすいのは22時以降の人通りが少なくなる時間帯と言われていますので、この時間の外出は控えた方が無難でしょう。このように、どのような被害があるのかということを想定しておけば、それを予防するために自分でも対策を打つことができます。旅の前にはしっかり情報収集をして、被害を未然に防ぎたいものです。
肝心なのは「自分の身は自分で守る」という意識であり、それはメキシコであっても、他の国であっても大差ないものなのかもしれませんね。

タビマスターズ